小笠原の世界自然遺産登録に向けた動きを知っている人でも、小笠原が何を売りにして世界遺産に登録しようとしているか知っている人は少ないように思う。
UNESCOによる世界自然遺産登録の基準には、
(ⅶ)景観:最上級の自然現象、類い希な自然美
(ⅷ)地形・地質:地球の歴史の主要な段階の顕著な見本
(ⅸ)生態系:進行中の生態・生物学的過程の顕著な見本
(ⅹ)生物多様性:生物多様性の生息域内保全にとって最も重要な自然の生息地を包含
の4つがある。
小笠原は、このうち(ⅷ)、(ⅸ)、(ⅹ)の基準に該当するとして、登録推薦を目指している。具体的に何かというと、(ⅷ)については、小笠原諸島が形成された過程、そして、世界中で、ここでしか地上で目に触れて観察することのできない特殊な岩石の存在。(ⅸ)、(ⅹ)については、陸産貝類、すなわちカタツムリの仲間の種分化の過程と種多様性が貴重であるとされている。
(ⅸ)については、例えばガラパゴス諸島では、チャールズ・ダーウィンが「進化論」の着想を得たといわれるダーウィンフィンチが該当する。
これに比べると、小笠原はカタツムリの仲間とは、なんと地味な・・・と思われるかもしれない。実際に現場で見てみると、本当に地味。小さいものは殻の直径が5ミリに満たない小さなものからある。けれど、本当にいろいろな色や形の殻をもったカタツムリがいる。小笠原産のカタツムリの仲間はなんと95種もあり、その93%が、世界中で小笠原にしかいない固有種。
そして、森に入るとそんなカタツムリの仲間達がそこらじゅうにいる。海岸に行くと、大昔に死んだカタツムリの仲間の殻が地層に埋もれて化石になり、その後地層が波や風雨による浸食を受けて再び地上に出てきたものがゴロゴロ転がっている。カタツムリの殻だらけの海岸なんて、なんだか異様な感じがする。

あんなに動きがノロいカタツムリの仲間が、化石になるような時代から現代に至るまで繁栄し続けるとは、それだけ天敵や競合相手のいない、のんびりとした島だということ。この、大陸と比べると生物種数の極めて少ない、極めてシンプルな生態系こそが小笠原の独自性なんだと思えてくる。
そして生態系がシンプルであればあるほど、人間の手により突如として持ち込まれる外来種に対して在来の生物は抵抗力を持たず、その影響は計り知れない。
UNESCOによる世界自然遺産登録の基準には、
(ⅶ)景観:最上級の自然現象、類い希な自然美
(ⅷ)地形・地質:地球の歴史の主要な段階の顕著な見本
(ⅸ)生態系:進行中の生態・生物学的過程の顕著な見本
(ⅹ)生物多様性:生物多様性の生息域内保全にとって最も重要な自然の生息地を包含
の4つがある。
小笠原は、このうち(ⅷ)、(ⅸ)、(ⅹ)の基準に該当するとして、登録推薦を目指している。具体的に何かというと、(ⅷ)については、小笠原諸島が形成された過程、そして、世界中で、ここでしか地上で目に触れて観察することのできない特殊な岩石の存在。(ⅸ)、(ⅹ)については、陸産貝類、すなわちカタツムリの仲間の種分化の過程と種多様性が貴重であるとされている。
(ⅸ)については、例えばガラパゴス諸島では、チャールズ・ダーウィンが「進化論」の着想を得たといわれるダーウィンフィンチが該当する。
これに比べると、小笠原はカタツムリの仲間とは、なんと地味な・・・と思われるかもしれない。実際に現場で見てみると、本当に地味。小さいものは殻の直径が5ミリに満たない小さなものからある。けれど、本当にいろいろな色や形の殻をもったカタツムリがいる。小笠原産のカタツムリの仲間はなんと95種もあり、その93%が、世界中で小笠原にしかいない固有種。
そして、森に入るとそんなカタツムリの仲間達がそこらじゅうにいる。海岸に行くと、大昔に死んだカタツムリの仲間の殻が地層に埋もれて化石になり、その後地層が波や風雨による浸食を受けて再び地上に出てきたものがゴロゴロ転がっている。カタツムリの殻だらけの海岸なんて、なんだか異様な感じがする。
あんなに動きがノロいカタツムリの仲間が、化石になるような時代から現代に至るまで繁栄し続けるとは、それだけ天敵や競合相手のいない、のんびりとした島だということ。この、大陸と比べると生物種数の極めて少ない、極めてシンプルな生態系こそが小笠原の独自性なんだと思えてくる。
そして生態系がシンプルであればあるほど、人間の手により突如として持ち込まれる外来種に対して在来の生物は抵抗力を持たず、その影響は計り知れない。
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