今まで書いたブログを振り返ってみると…、あったあった、去年2月26日にカタツムリネタがある。この記事にあるとおり、小笠原諸島の世界自然遺産登録に当たり、生態系、生物多様性に関しては、小笠原固有のカタツムリが最も重要であるとされている。あのブログを書いた当時は想像もしていなかったのだが、今はこの小笠原固有のカタツムリを守るための調査が仕事の日課になっている。
カタツムリは知ってのとおり一般的に動きはとても遅く、行動範囲もそれほど広くないため、小笠原固有のカタツムリ達も、それなりの住環境が残されていれば比較的よく生き残っている。ところが、小笠原諸島の中で父島だけは他の島々とは全く様子が違う。
父島には、カタマイマイ属という比較的大型のカタツムリが、カタマイマイ、チチジマカタマイマイ、アナカタマイマイ、キノボリカタマイマイの4種が生存している。下の写真はカタマイマイの殻。分厚く質感のあるダークブラウンの殻に、白いストライプが1本、スパッと入っている。一般にイメージするようなヤワいカタツムリの殻とは大分雰囲気が違って、高級感にあふれている。この殻の形や模様は、カタマイマイ属でも種や住んでいる地域によって異なり、ストライプが2本入っていたり、殻の地色が薄緑色だったりと様々。

ニューヤリは、1990年代になって小笠原諸島でも父島に初めて持ち込まれたとされていて、それ以降、爆発的な勢いで増殖して、今となっては分布が父島全島を飲み込もうとするほどの勢い。ニューヤリが入り込んだ地域では、カタマイマイ属のカタツムリ達はほぼ壊滅状態になっていて、島の南部・東部の海岸沿いにわずかに生息地が残るのみの悲惨な状態に陥っている。
仕事では、このわずかに残されたカタマイマイ属のカタツムリ達の貴重な生息地を守るため、ニューヤリが何かにくっついて運ばれたり、自力の移動によって拡散したりすることを防ぐための対策を練っている。
アカガシラカラスバト同様、この戦いは始まったばかりであるが、敵があまりにも多数で目につかない相手なだけに、どうしたら拡散を止められるのか、頭の痛いところである。
仕事では、このわずかに残されたカタマイマイ属のカタツムリ達の貴重な生息地を守るため、ニューヤリが何かにくっついて運ばれたり、自力の移動によって拡散したりすることを防ぐための対策を練っている。
アカガシラカラスバト同様、この戦いは始まったばかりであるが、敵があまりにも多数で目につかない相手なだけに、どうしたら拡散を止められるのか、頭の痛いところである。
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