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波乗り日和
小笠原に来て、はじめて波乗りをしてきた。
先週土曜日に板の扱いや乗り方、こぎ方、立ち方をベタ凪ぎの扇浦で練習。その次の日曜日は快晴、初心者向けのマイルドな波に恵まれた小港で早速実践。半年越しの念願がやっと叶った、感激の一日。
小笠原に赴任した2月から、なんとなく波乗りをやりたいと思っていた。小笠原の冬の海(12月下旬~6月上旬)は冷たく、そして荒れる。水が冷たいとダイビングには辛く、海が荒れるとシーカヤックは難しい。そうなると、いちばん楽しめる選択肢は波乗りになる。そう思って、島唯一の波乗りスクールであるRAOさんに、3月頃からずっとコンタクトをとっていた。ところが、週末行こうとする度にベタ凪ぎの海が待っている。そんなのを何度と無く繰り返して、ああ、もう自分は波に見放されているんだ、波乗りの適性はないのかも、と半分諦めかけていた矢先・・・。
波乗りというけれども、どちらかというと波に乗せてもらう、というニュアンスの方が強い。
水面に板を浮かべてうつ伏せに寝そべる。板を介して波と一体になって、ちゃぷちゃぷと揺れる感じが気持ちいい。沖へ出ようとパドリングをするにも、ガシガシと力ずくで漕ぐよりも、手のひらで丁寧に水を捉えてゆっくりと前から後ろに押すように、ゆるゆると漕いだ方がスムーズに前へ進む。
程よく沖へ出たら、押し寄せる波を眺める。波にはいろいろな大きさ、形があり、どれもが気持ちよく乗せてくれるような波ではない。まだド素人だから波の見極めができずに空振りすることのほうが多い。
さあ波に乗る!乗れそうな波を後ろに見て、今度はガシガシと漕いで必死で波のスピードまで持って行く。波頭の手前ちょっと下、いい場所にいいタイミングでいいスピードで付けるとスルスルと板が滑り出す。その瞬間に、腕立ての要領でバッと上体を起こして板の上に立つ。そして風を切る感覚がキモチイイ。
こんなふうに波に乗っている時間なんて、1日海に入っていたところで1分に満たない程度。だけど、予定に縛られた日常を捨てて、いろんな雑念を捨てて、全てを海に託すこの時間の過ごし方が気に入った。
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