今は雨季で観光地からお客さんの足が遠のく季節。そんな季節でもかろうじてたくさんの観光客をつかまえられる観光地ということで、マハバレシュワールという、インドのこの近辺ではハネムーンスポットとして有名な観光地に来た。ここはデカン高原の縁に位置していて、標高1300m近くの高度から一気に数百メートルを下る断崖絶壁が連なり、展望台からの眺めは壮大。そして雨季になるといくつもの滝が現れる。このダイナミックな眺めや滝を求めてたくさんの人がムンバイやプネーなどなど、近くの街から押し寄せる。
アンケート調査は、ヴェンナ湖という、何の変哲もない小さなダム湖のボート乗り場近くで実行。ハネムーンのカップルから大家族の団体旅行まで、次々とボートに乗りに押し寄せては去っていく。このうちのかなりの割合の人たちが、ボートに乗った後に、近くの売店でとうもろこしやらスナックやらを買って一休みする。そんなまどろみのひと時にお邪魔して、アンケート調査を実行した。
ここに来る人たちは、いわゆる一般的な旅行者。エコツアーの対象になるような、特に野生動物や植物に興味がある類の旅行者でないことを見込んでいたにも関わらず、アンケートを始めてみると、意外にも多くの人たちが興味をもって回答してくれる。なかには、ある木の種類について、ヒンドゥー教にとってどれだけ重要な木なのかをとくとくと語っていく人もいる。多くのハネムーンらしきカップルは、ふたりの間で「ねえあたなはどう思うの?」みたいに相談してから答えてくれたりもする。一方で、「ちょっとお邪魔します」と声をかけると、「邪魔しないでくれ」と断られることもあったにはあったけど…。
こんなふうに、アンケートのデータがしっかり取れただけではなくて、インドのちょい金持ち層の人びとの鳥や木に対する関心を垣間見ることのできる有意義な調査だった。
一方でこの観光地の「バザール」と呼ばれる中心街に目を向けてみると、ちょっとお粗末な眺め。ここの雨季の雨の降りようはものすごいらしく、横からも雨が降ってくるのか、建物全体がすっぽりビニールシートにくるまれている。泊まったホテルの部屋もとても清潔とはいえず、残念な感じ。まあ、インドの国民的観光地は大概こんな感じらしいのだが、日本人的感覚でいう観光地との違いにはちょっと衝撃を受けた。
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