用心して、ガラス窓が割れるのを警戒して雨戸を閉めて寝たのだが、朝起きて雨戸をあけると、もうずいぶん風は収まっていたものの、窓の外から浜辺のような潮の香りがした。車は塩だらけ、事務所の物件を貸してくれている家主さんは、洗車に使うようなウォーターガンを使って家の外壁を一生懸命洗い流していた。雨を伴わない台風だったために、吹き上げられて降ってきた塩水が洗い流されず、その塩のせいで家が傷むのを防ぐためだという。
朝起きてすぐに浜に行ってみると、素晴らしく波乗り向きの波が次々と押し寄せ、十人を超えるサーファー達が次々と波に乗って滑りだしている。普段なかなかいい波の入らない小笠原では、台風が通過すると、待ってましたとばかりにサーファー達が海に繰り出す。
こんなふうに、台風の害から家を守るために手を尽くす人、逆に波という台風の産物で楽しむ人々がいて、台風が島民の生活の一部になっているというのが実感できる。
夕方、事務所で仕事をしていると俄かに外の光が赤みを帯び、これはと思って三日月山の展望台に急ぐと、西の空が台風一過ならではのダイナミックな夕焼けに染まっていた。
1 件のコメント:
うぁー贅沢な景色だね。
旧型MACだと文字化けして今まで書き込めなかったんだけど、やっと方法がわかったよ(^^)V
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