2008年11月16日日曜日

ドック中の食料調達

毎年恒例のおがさわら丸ドック入り。今年は11月5日に父島に入港したのを最後に、次の入港は来週日曜日、11月23日まではおがさわら丸が来ない。2週間以上の間、人や物資の行き来が途絶える。

先週の話になるが、この期間の食糧調達のために、スイングブローのメンバー5人で船釣りに行ってきた。サバの切り身をエサにした底釣り、狙うは幻の高級魚カッポレ。

朝に出発。午前中。糸を垂らすたびにひたすらホオアカクチビ、通称ショナクチが釣れる。カッポレのような回遊魚を釣るには潮回りの悪いときに限ってこの魚が釣れると、釣り船の船長は言う。まあ食える魚だけど、あまり有難くない獲物。

ところが昼を過ぎて一変、ポイントを変えたせいもあってカッポレが釣れだした。糸を垂らすたびに、ウメイロというまあ旨い魚が入れ食い、そして時折強いヒキでカッポレが当たる。大きさの割にヒキが強くて、リールを巻きながら竿を片手で支えられないくらいに引かれる。上げる頃には腕がヘロヘロに疲れて握力を失うが、この魚を上げた喜びはひとしお。港に戻るまでには、釣れた魚をデッキに広げると魚市場のような光景になるくらい、いっぱいの魚が釣れた。

カッポレ

ウメイロ

そして夜。皆で釣った魚を料理して持ち寄ってパーティー。やっぱりこれがいちばんの楽しみ。キツネベラの天ぷら、アオチビキのづけ握り寿司、アカハタの味噌汁などなど。旨かったぁ~。

幻の高級魚カッポレは、一晩寝かしたほうが旨いということで、次の日に料亭経験のある友人宅に持ち込んでお造りに。ヒキの強さだけでなく、味も別格。小笠原で食べた魚の中では間違いなくナンバーワン、本当においしかった。

内地から新鮮な食料品が来ないけど、その代わりに小笠原を釣って小笠原を食べた、幸せな1週間だった。

固有種の調査

10月の半ばから先週までのほぼ1ヶ月間、ひたすら現場仕事の連続だった。仕事の内容は、小笠原でも数の少ない希少な固有種や、それらに害を与える外来種などの調査。連日の現場仕事は大変ではあるけれども、珍しい昆虫や、とても数が少なくなった植物の開花など、そうそう見ることのできないワンシーンとの出会いがひとつの楽しみである。

とても数の少ない固有植物、ウチダシクロキの開花

これはわりと多くみられる固有の昆虫、ヒメカタゾウムシ

小笠原ではほぼどこにでもあるムニンヒメツバキの実。蜘蛛の糸にぶら下がって、三日月のような、シュールな情景に思わずシャッター。

ここ最近、小物の写真撮影にハマっている。もっと腕を磨いて、もっといい写真をこれからも掲載していきたいと思います。